+++■戴き物・葉月様より■+++
『愛でる日々。』の葉月様から夏祭り話いただいちゃいました
お題は7月限定企画で【七夕】様だそうでっす

七夕といえば。
笹の葉っぱに縦長い紙切れ結んだりして
他力本願しちゃうアレ祭…あ、俺ウッカリ誕生日なんでない?ww

なんと!!お話の中に!!
ほし★えぬ@PCが出てきます!!!
こここんな形で祝っていただける日が来るなんて?!
折角なので偽名にかえてwebに飾っちゃうんだもんねッ!!

めっちゃ感激であります!!ありあぽー!!つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。
((自分のキモキャラ設定抜いた本Verは葉月様のお宅へGOですです




公式の誓いの言葉を多数引用してます。
これで何度目か・・・!一体何回使ったことやら(;´ρ`)

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■星に願いを。■


正直もう帰りたい。
実際メイン会場となっているはずの広場まで半分もたどり着いていないのだが
どこを見ても人人人。
いい加減嫌になる。
覚悟はしていたが、これほどの騒ぎとは。
・・・いい匂いが鈴や笛の音と共にあたりを漂い、確かにザザーグやミリなどは好みそうな雰囲気だが。
この日の為にあつらえたのであろう色とりどりの衣装を身に纏い道を行き交う人々の姿を、ふと見つめる。
皆笑い、子供達は目を輝かせ、日常とは違った空気。
普段蛮族に脅かされながら過ごしているとは思えない。
だからこそ。
束の間だからこそ、精一杯に騒ぐ。
ふぅ、と溜息をひとつ吐き出す。
遠目には質素だが、よく見れば黒と銀の糸で細かな刺繍をされているローブの襟をなんとなく正し、
左耳の上で略式に結んだ緋色のターバンを結び目を手で確認すると歩みを進めた。

事の起こりは昨夜である。



「なんで俺が・・・断る。」
「いいじゃーん、ガダラルのケチッ!」
「そんなものに興味はない。」
「休みなの、ガダラルだけじゃん!!」

その日の報告終了後、会議室を出ようとするガダラルを捕まえてミリが何かを必死に訴えている。
「ミリ、どうしたの?」
「ナジュリス〜ガダラルが酷いんだよぉ〜。」
「・・・ガダラルが?」
キッと目を釣り上げガダラルの方を見る。
「おい、こいつを誤解させる言い方するなっ!」
「なんだなんだ?どうしたんだ?」
「ん〜とねぇ、、、」

中の国との交流がもたらした分化のひとつに「銀河祭」というものがある。
その由来が正しく伝わっているかは甚だ謎だが
つまりその日丸一日、それこそ一昼夜皇宮前の広場にて文字通りお祭騒ぎが展開されるのである。
道端には露天が立ち並び、踊り子達が歌い舞い、酒と料理も振舞われるという。
普段なかなか目にしない物も多く立ち並び、つまりそういうものが欲しい、と。
その日が運悪く非番だったのはガダラルのみだったのである。
別にガダラルがその日休みたいと申請したわけでもなんでもない、偶然である。
「あら、それなら私もちょうど気になっていたの。貴方、皆の代わりにどんな様子か見てきてくれないかしら。」
「おい・・・。」
「ガハハッ、いいじゃねえか。お前さんどうせ休みったって部屋に篭ってるんだろ?
たまには華やかな空気にでも触れてくるんだな。」
外にならいつもいるだろうが・・・と、そんな意味ではないことくらいわかる。
ザザーグにまで言われて腕を組み悩んでいると、天蛇将まで現れた。
「ふむ、悪くないと思うが。せっかくの空いた時間なんだ行ってみたらどうかね?」
「ぬぅ。」
休みに休まんでどうする、という叫びは却下された。
「もしかしてガダラル、自分のセンスに自信ないとか?w」
「あ?」
「そうねぇ、確かに貴方に品物を見分ける眼があるのかしら。」
「なんだと!?馬鹿にしてるのか!?それくらい・・・」
「あら、それなら決まりね。」
「じゃあ、お土産楽しみにしてるからねぇ〜♪」
「どんな物を選んでくるのかしらね。」
「まあまあ、そう悩まんでも食いモンでいいぞ。ガハハハッ!」

「好き勝手な事ばかり抜かしよって・・・。」
賑やかに立ち去る姿を忌々しそうに見つめる。
「大体何故貴様まで・・・」
「なんでもこの日は。」
「ぬ?」
「日頃会えぬ遠方に知人に星星が詩歌を届ける日でもあるそうだ。」
「・・・。」
ふと、胸を掠める。
あの極寒の地で生死を分かち合った日々を。
未だその地で血と命を流し続けるかつての部下を。・・・戦友を。
「・・・畜生が。」






ちり〜ん・・・りん・・・
ふと、耳に心地よい軽やかな音がする。
見渡せばすぐにそれは判明した。
「どうぞ、好きなだけ見ていって下さいな!」
いかにも職人肌といった格好の人物が出てくる。
「綺麗な音色でしょう?ひとつひとつ、微妙に違うんですよ。」
「ほぅ・・・」
涼やかな音色を奏でるそれは風鈴というものらしい。
薄い硝子に綺麗な文様が入ったものや、硝子そのものに色がついていたり
ひとつとて同じものがない丹念に職人の魂が吹き込められたモノ。
その中で淵に薄い紫色が入っただけのシンプルな物があった。
「お客さん、お眼が高いですね〜。」
その視線の先に気がついた店主が言う。
「色や模様に惑わされて選ぶ人も多いんですがね、コレの音色が一番なんですよ。」
丸みを帯びた花を逆さにしたようなその形。
「この花はトルコ桔梗って言いましてね、ほらここの部分がターバンみたいでしょ?」
「・・・それを貰おうか。」
「毎度ッ!!」
丁寧に包まれたそれを受け取る。
さわやかに吹きぬける、これなら風のにちょうどよかろう。
静と動が調和した立ち振る舞いに、いかにも似合いそうである。

ぶつからないように注意しながら先を進む。
次はなんだ、水のか。
土のはなんぞ食いモンで十分だろう、、、水のも甘い菓子でいいか。
そんなものを扱ってる店はないかとあたりを見回す。
おいしそうな湯気を立てや匂いを漂わせる店は数多くあるもののどれもイマイチぴんとこない。
そして人気があるということは、そこに行列もできているわけで
そんな場所に並ぶなんて真っ平御免だ。

一際賑わいを見せるその中央には樽がこれでもかと積み上げられていた。
その周りは大きさの違う瓶がぎっしりと並べられている。
「そこのにいちゃん!一杯どうだい?」
いきなり目の前に透明の液体が入った器を差し出される。
「む。」
「酒だよ、酒!祭といったらこれだろう?」
赤味を帯びた顔で屈託なく笑いかける。
道理で人が集まるわけだ、これは振舞い酒なのだろう。
周囲の様子に押されなんとなく受け取り口をつけてみる。
まろやかなのにすっきりとした味わい・・・ここ皇都だけでなく東部時代を思い出しても触れたことのない味。
「お、気に入ったのかい?」
じっとそれを見つめる姿に気がついたのだろう、先程の人物が話しかけてくる。
「これはな、米から造る酒なんだ。」
「米?」
「そうさ、この辺じゃ珍しいらしいが極上の米に最高の水!これぞ造るのは神の水!」
・・・土のなら酒もよかろう。
適当な瓶に詰めてもらうと、布で包む。
奴に渡したらあっという間になくなりそうだが、それでもあの人のよさそうな顔が綻ぶのが目に見える。

子供だましの菓子詰め合わせでも十分な気がするがそれだとまたにゃあにゃあと五月蝿そうだ。
いつの間にか選ぶ楽しみを見出している事にも気がつかず
きょろきょろと店をのぞき込みながら人の流れに沿って進む。
その通りの端まで来た時、小さく佇む天幕を見つけた。
何気なく近付き中をのぞくと、そこには無数に優しくきらめく幾多の炎。

「いらっしゃいませ。」
上品な感じの女性が現れる。
「綺麗でしょう。といっても、お若い男性にはあまり興味ないものかしら?」
そうは言いつつにこやかに言葉に棘はまったくない。
黙って見回す。
そこにあるのは畏れる炎ではなく、むしろ安らぎすら与えるような柔らかな灯。
「キャンドルだけとしてではなく、こうやって・・・」
水の張った皿のような真っ白の陶器を見せる。
「ほら、水に浮かべておくこともできるんですよ。」
淡い桃色の小さな花を模ったものがいくつも浮いていた。
大きめのものから、星や動物を模ったもの。
その中で一番端にそっと置かれた手のひらサイズの大きさのものを手に取る。
「そちらは睡蓮ですね。」
何かの書物で見た事がある。
確かナイルとかいうどこぞの大きな河の花嫁と称される、信仰の厚いものだとか・・・。
白魔法扱う者にちょうどよいかもしれない、当人はじゃじゃ馬だがな。

そこまで揃えて、はたと思考が止まる。
天蛇将。
奴こそ何が合うだろうか?
今まで通った店には思いつくような品物はなにもなかった。
食べ物・飲み物・・・置物・・・。
・・・茶器?
それは自分の部屋にあるし、奴が1人でまともに扱えるとも思えん。

だいぶ増えた荷物を抱えなおし、ふらふらと違う通りを歩く。
「そこのお兄さん!ちょっと見て行かない?」
下から聞こえたその声に振り向く。
地面にそのまま布を広げただけの露店商。
「ほら!これなんかお兄さん似合いそうだけど。」
差し出されたのは鈍い銀色をしたクロス。
でもそれよりも目についたのは小さく分けられた箱に入った、赤い石。
差し出された物を無視してその石をひとつ手に取ってみる。
「なんだ硝子か。」
「それは確かに硝子ですけどね、こっちは本物だよ。」
隣の箱を指差す。
「ほらこうやってペンダントにはめこんだり・・・」
いくつかを目の前に広げる。
「お兄さん、ピアスなんてどう?」
「そんなものはいらん。」
「つれないなぁ、じゃあ指輪なんてどう?もしくは彼女の土産とか。」
違う箱を目の前に差し出す。
「気に入ったモノにはめこめることもできるよ〜。」
ふと、鷲が翼を広げた形のものが目についた。
それは太陽王の印。
琥珀の瞳を思い出す。
「紅玉(ルビィ)は不滅の炎っていう意味があって、戦場での守護符なんすよ。
お兄さん皇都の人なんでしょ?コレいいと思うけどなぁ。」
何も知らずにそのようなことをにこやかに説明する。
「それだとほら、ちょうど胸のこの部分に宝石をいれることができますよ。」
不滅の、炎。

―まるでお前のようではないか?炎の君よ。

いつだか言われた言葉が蘇る。
気がつけばそれを差し出していた。
「硝子は入れるなよ。」
「大丈夫大丈夫。で、サイズはどれくらい?」
言われてふと自分の手を見る。
自分よりも、一回り以上も大きな騎士の手がそこに重なる。
「お兄さんの手だとそうだなぁ、、、」
「・・・親指に。」
「じゃあこれかな。」
親指につけること自体は珍しくもなんともないらしい。
「少し時間かかるから、帰りがけにまた寄ってよ。お代はその時でいいからさ!」



だいぶ日が傾いてきた中を、中央広場まで歩む。
そこで見たものは。
色彩豊かに飾り付けられた何本もの大きな大きな笹。
よく見ればそこには無数の短冊が結ばれていた。
揺れる葉に圧倒される。
近くにいる人々の声に耳を傾けると、それはどうやら想いや願いを詩歌に託したものらしかった。
たどたどしい子供の字。
家族を想う優しい文字。
単刀直入な願いを込めたもの。
遠き知人への遥かな記憶。
「はい、どうぞ!」
五色の短冊が束になったものを手渡される。
「どうぞ願い事を書いて結んでくださいね!」
いくつもの短冊を籠に入れたその少女は次々と人々に手渡してゆく。

仰いだ空には宵の明星が輝きはじめていた。
ふと、手にした短冊を見つめる。






ようやく公舎にたどり着く頃にはすっかり暗くなっていた。
思いのほか楽しんでいた事に、ようやく気がつく。

「あ〜!ガダラルだ、お帰り〜♪」
真っ先にミリが手を出しながら近寄ってくる。
「ったく貴様は、、、ほら。」
「おー♪ガダラルにしてはセンスいいじゃん。」
「あらミリ、素敵じゃない。」
さっそく包みをがさごそと開けたミリの手の中をのぞき込みながらナジュリスが言う。
そのナジュリスにも包みを差し出す。
「壊すなよ。」
「まあ、いい音色。」
そっと取り出して目の前に持ち上げると、ちりりんと微かに揺れた。
「ありがとう、ガダラル。」
「ふんっ。」
どうだ、という表情にミリとナジュリスは思わず顔を見合わせてクスリと笑う。
「・・・なんだ?」
「んー、なんでもないよっ。それより、ザザーグも戻ってきたみたい。」
「こりゃ美味そうな酒だな!ありがとうよ。」
ガダラルの肩をぽんぽんと叩きながら豪快に笑う。
無意識に周囲を見回すガダラルに気がついてナジュリスが言う。
「天殿なら所用が残っているとかで、でももうそろそろ戻ると思うわ。」
「ぬ。」
言われてふと気がつく。
手元に残った、紅玉がはめこまれた指輪。
・・・なんでこんなものを選んだのだ!?
「・・・戻る。」
顔が熱くなるのを察して、いきなり踵を返す。
「ちょっと、ガダラル?」

装飾品、しかもよりによって指輪・・・あの雰囲気に麻痺していたのだろうか。
あいつらの前で出せるわけないだろうがっ。
いや、それ以前にこんなもの渡せるわけが・・・
「ガダラル?」
それなのに公舎の門でばったりと出会ったのは、天蛇将。
「今日は楽しんできたかい?」
優しく微笑みながら問う。
「皆にはもう会ったのかな。ああは言ったけどきっと君の事だから、」
「・・・。」
「ん?どうしたね、人込みに紛れてだいぶ疲れたかな?」
「おい。」
「ガダラル?」
どこまでも温かく穏やかな声。
手の内に転がるモノをぎゅっと握り締める。
いいや違う、深い意味などない。
紅玉は戦場での守護符になると、そう言ってたではないかっ。だからっ・・・。
それだけの事。
「これ・・・」
「ん?」
「これ、を・・・」


「おい、そこの傭兵!!!」
表通りを祭広場に向かって歩いていた人物に向かって突如声を掛ける。
「貴様だ、そこの赤毛のモミあげ!!!」
「はっ、俺っすか?」
いきなり炎蛇将に呼びとめられて驚かないハズがない。
「リロイとか言ったか、いつも競売区にいるな?」
「覚えてくれてたんすか!?!?」
「やる。持ってけ。」
手の中の物を投げつける。
「はっ・・・えーっと・・・」
「誕生日プレゼントだ。」
「あの、、、」
「いいから、そういうことにしとけっ!!!」
そういうと何も言えず立ち尽くす2人を残してずんずんと歩き出す。
そのまま振り返らずに自分の部屋まで駆け出した。


「えーっと・・・あの〜。」
いきなり何かを投げつけられ、目の前にかの天蛇将と2人きりという状況に軽いパニックを覚える。
「いきなりすまなかったね。」
「いえ、いいっすけど。。。」
特に何もしていない天蛇将に謝られたところで、何も言いようはない。
「失礼だが、君は炎蛇将と知り合いなのかな?」
「知り合いというか、こっちはよく知ってますけど。市街戦で競売区よく行くんで。」
「ふむ、、、ところでそれは何かな?」
何気ない風を装ってたぶん、実の所それが一番気になっていたのであろう。
投げつけられた小さな包みを開けてみる。
「これは・・・。」
紅玉のはめこまれた、指輪。
思わずとっさにそれを指にはめる。
「・・・君、それはたぶんだね、」
先程、何かを言いかけたガダラルを思い出す。
もしかしたら、あの時本当は。
「もう俺が貰ったものっすから!」
天蛇将が言いかけた事を察して思わず手を後ろに隠してあとずさる。
・・・確かに、投げつけたとはいえこの傭兵に与えたものだ。
それをどうこうとは言えまい。
「つーことで、がだらるwは俺の嫁w確定ですね?w」
「今、なんと!?」
「じゃあ、俺もう行くんで!」

夏祭りに行く傭兵とは、あのような格好をするものなのだろうか。
橙色の袖がない上着に赤い布を腰に撒き付けた姿で走り去るエルヴァーンの後姿を見つめる。
・・・次に蛮族が攻めてくるのはいつ頃になろうか、市街戦ならばどさくさに紛れても・・・



―畜生ッ、畜生ッ、畜生ッ!!!
緋色のターバンを外すとそのまま床に落とし、自分は寝台へと突っ伏す。
あんなもので。
あんな小さなモノ1つで、何を縛ろうというのだ?
天を羽ばたく者に、枷など付けられるはずがない。
ふと、胸の辺りに何かがあたる感触がして手を差し入れれば
広場で少女が配っていた、少し端の折れた五色の短冊が出てきた。

1枚、赤い短冊を取り出す。
じっと考え込むと、羽根ペンを取り出し黒インクの蓋を開けた。


「―ガダラル、戻っているのかい?」
こんこん、とノックの音がする。
その声の持ち主は先程置いてきた天蛇将、ルガジーンである。
ガダラルははっと顔を上げると、羽根ペンとインク壷とそのまま机の抽斗に押し込んだ。
「何用か。」
「何用って、君がいきなり駆け出すから。」
「・・・。」
「ところで先程の傭兵は・・・」
「ん、たまに競売区にいるやつだな。」
「君が傭兵の名を覚えているなど、少々驚いたぞ。」
「ああ、何故か知らんがいつも俺の後ろで騒いでるからな、嫌でも覚えるだろう?」
「そうか。」
ガダラルの後ろにある机に残っていた、色鮮やかな短冊が目に写る。
「君、もしや書いたのか?」
「う、うるさい。貴様には関係なかろうっ!」
肯定しているようなものである。
「じゃあ、私も1枚書くかな。」
真っ赤な顔を見ていない振りをして頭をぽんぽんと撫ぜるとふと、優しい瞳をみせ微笑む。
「ぬ。」
白い短冊を引き抜く。
「ふむ、、、そうは言っても困ったな。何と書けばよいやら。」
勝手に椅子に座り、筆立てに刺さった羽根ペンを取り出す。
「なんだ天蛇将は、案外欲深いのか?」
言いながら振り向けば、真剣味を帯びた琥珀色の瞳。
思わず視線が外せない。
「・・・そうだな。私は君の事となるといくらでも欲が出てくる。」
じっと見つめたまま、安心できるいつもの静かな声で。

「君にあだなす刃を防ぎ、近づきし魔物を退けん我に力を。」
「君、転ばぬように支え、闇の中の光明たらん我に勇気を。」
「太陽と月が幾年巡ろうとも、すべてを君と分かち合いたい。」

「君を護る、いつまでも…」

「・・・ば、莫迦かっ!!」
海のように深く空のように広い、その加減でいくつもの色合いを魅せる蒼の瞳が揺れ動く。
「そうかな?」
「大体、なんで俺が護られねばならんのだ!?」
すっと立ち上がると、俯いたその頬に片手を差し入れる。
「ガダラル。」
「なんだっ?」
「星の雨が降りし朝も、陽が失われし昼も、闇が訪れぬ夜も、長しえに君とどこまでもありたい。
・・・それが私の願いだ。」
「・・・。」
そっと上を向かせる。
「形ない言葉だけでは、足りぬか・・・?」
ぴくっと肩が小さく震える。
「先程、あの傭兵に」
「あれはっ、、、あれは・・・。」
遮るように小さな言葉をぽとり、と落とす。
「あの鷲が、貴様のようだと思った。天へ舞い上がる羽ばたきが、瞳の色が。」
太陽に棲むという、琥珀色の瞳を持つ覇者の証。
威厳と仁愛を兼ね備えた、誰もが認める天蛇の王。
「だが、気が変わった。」
キッと、いつもの勝気なその瞳で天蛇将を射抜く。
「あんなもの、形あるものなどいつか朽ちてゆく。それならば最初から必要ない、そうであろう?」
実際は数秒もなかっただろう、永遠の刻を感じてそっと眸を伏せる。
低く、しかし確かに紡がれる鼓動が聞こえる。
この音は。
今この瞬間だけでもすべてを有耶無耶にしてしまってもいいと、そう告げる。

―願いは、武器を振るば勝ち取れるものではない。
―願いは、ましてや願うだけでは叶うはずもない。
背中に総てを包み込む温かいてのひらを感じる。
「・・・君の願いは、なんだろう?」
俺の、願いは・・・。

両手で押しのけてその腕の中から離れると、机の抽斗を開ける。
取り出したのは赤い短冊。
「だから、こんなものも必要なかったな。」
形のよい指が何かの韻を刻むと、そのてのひらにぽぅと小さな焔があらわれた。
「・・・一度だけだ。」
銀河祭の元となった伝説の2人も、言葉を直接交せるのは年にたった一度だけ。
「誓え、今ここで。」
掠れた声で告げる。
見上げれば、その後ろには輝く上弦の白い月。
伝説の2人も、今宵こそは出会えたであろう。
「ガダラル・・・?」
赤い短冊に火を灯すと、小さな炎が渦巻く。
真っ赤な炎が一瞬煌めき、薄い煙が糸のように天へと向かって伸びた。
「・・・汝の心に火を灯し続けん。」
「!!!」
壁に立てかけてあった愛用の白鎌を手にする。
「誓いの刃を振るいて、たとえ我が知衰え万策尽きようとも、、、近づきし魔物を狩り取らん。」
「ガダラル・・・!ああ、誓おう。」
「たとえ我が盾砕け、鎧朽ちようとも、汝が心を射止め続けん。」











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アルザビに警鐘が鳴り響く。
いつものように任された競売区で、いつものようにスパイク体操をしていると
ふと、影が差した。
「おう、元気にしてたか?俺のがだらるw」
「貴様、いつもの傭兵か・・・。」
「やだなー、何言ってるんすか?w」
「邪魔だ、どけ。」
「そんなつれない顔しなくても。婚約者っしょ?w」
「はぁ!?」
ずい、とエルヴァーン特有の大きな手のひらを目の前に差し出す。
「とぼけちゃってぇ、ほらこれ。」
薬指に輝く、鷲を模った指輪。
「・・・!!!」
「もーう、照れちゃって。まさか俺の誕生日まで覚えてくれてたとはもう感激っすよ!」
「あ、あれは・・・」
「いや、マジで誕生日だったんすよwそれにこれもぴったりだし。」
天蛇将よりやや小柄なエルヴァーン。
・・・そうか、ならばどちらにしろ奴にはもう一回り大き目の・・・って、
「おい!貴様、それを・・・」
「あ、ほら蛮族来ちゃいますよ。」
通路の影に、階段の上にちらちらと見え隠れする。
「式はこの戦いが終わったらですかね?wあ、夜なら天蛇将にも負けないと思いますよ?w」
「◎▲×☆■!!!」

「炎蛇将様!?」
「ちょ、らせつwがーーー!」

まだ何もいない競売区の中央で、
いきなり魔力の泉を発動し鎌を振り上げどこぞへと駆け出す炎蛇将ガダラルに
唖然とする皇国兵と傭兵、涙ながらに追いかけるヒーラー達であった。









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誓いの言葉の引用は
天:両手棍・剣・ナ・狩
炎:鎌・黒          ('ω')です。


お誕生日、おめでとうございます。・゚゚・*:.。.・゚・ ヽ('∇')ノ ・゚・。・゚゚・*:.。.

実はずいぶん前からコッソリ企んでいたブツです。
・・・・お気に障ったらスミマセン(;´ρ`)
あ、あ、あ、あ、あ、愛だけはたくさんあるんで見逃してやってください・・・。

素材は7月の誕生石、誕生月花、誕生日花でございます。
(*出典によって違いがありましたが、選んだのは私の好みで・・・(・・;))


…(*´人`*)キャッ

告られちゃった(*´д`*)
左手の薬指にぴったりだったよアリガトゥ!!!!!
妄想房の【夢】が実現しちゃった歴史的瞬間でございます!
新居はmmn様と視察に行った旧タブナジアっちゅーことでFA
基本天炎ラヴで、蚊帳の外な自分設定はぁはぁ

しかし自分のヴァナでの言動がそのまんまで軽くビビリました(爆)
次元の狭間に監督がいたとかいないとか?!(((ちょwwそこ詳しくwww

夜話、そうそう某占いサイトさんに
【受け攻め度チェック】とか言うのがありまして。
興味本意でちょろっとやってみた自分の結果がコレ↓
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★さんはへたれ攻 です!

● へたれ攻の貴方は
★性格★
素直な平和主義者です。
明るくさっぱりとした性格なので誰からも好かれるタイプ。
人を惹きつける笑顔とすんなりと
相手の胸に飛び込んでいく素直さがあるので、
初対面でも旧知の仲のように話せます。
友達がいっぱいできるのが特徴です。
優しく素直で合理主義者。
二面性がある点も貴方の魅力となっています。

★夜の性格★
いつも相手に遠慮して、
思い通りのプレイができない損な役回りです。
しかし、テクニック的には
どの攻めよりも上手いので自信を持って
どんどん喘がせてイかせてあげましょう。
少しずつ調教を施して、
貴方なしじゃいられない体にしてあげたらどうでしょうか?
ときには強く攻めていかないと
立場逆転の心配もあるので注意してください。

★相性★
強気受・襲い受

● ★さんの生き別れた双子の兄弟は、現在四国にいる模様です。
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襲い受=らせつwキタ━(゚∀゚)━!
なんでも墨将に直結する思考回路【どうすればいいですか?】

コレでますます愛でる元気がわいたというものです!
ええ性的な意味で。いや勿論ヴぁなもですが。
これからも一方的にがだらヴしようと思いました(*´д`*)
落書き挟みたいけどまた後日…葉月様、素敵なお話ありがとうございましたーっ!
200707 ★n