檻 | |
困ったな、と額をトントンと指先で叩く。 本気で捕らえられてしまったようだ。 恐らくこの状況、誰も手を差し伸べてなどくれないだろう。 自分でどうにかするしかあるまい、と思いつつ、 どうにかしてこの檻から抜け出す方法を 見つけようと試みるが、結局考えは堂々巡りで 一向に状況は変わらない。 再び額をトントンと指で叩き、思考を巡らす、が。 やはり捕らわれているこの状況で、結局良い案は浮かばなかった。 ならば。 もっと深みにはまってみようか。 この檻にたった一人で住み続けてやろうか。 そうだ、この檻を自分だけのものにしてしまおう。 ルガジーンは覚悟を決める。 ガダラルという名の檻に、一生捕らわれるために。 □ |
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